ウクライナアンティーク・ヴィンテージのお洋服
 
 





ウクライナの刺繍について


ウクライナの刺繍の色には決まりがあり、数はそう多くありません。一番人気があるのは赤と黒です。

青と緑も用いられます。色彩の意味は赤は「人生の喜び、情熱、愛」、黒は「 永遠、土」 青は「健康」

黄色は「若さ、幸福」です。



刺繍の模様について


衣類にほどこされる刺繍の模様は着用する人の性別や年齢、又は着る場面が 重要な決め手になります。

古代のウクライナの人々はこの世は「水」と「お日様」と「土」から生まれたと信じていたので、

ほとんどのウクライナの刺繍にはその三つのシンボルが入っています。

「お日様」のシンボルは多様で、十字架、卍、八角の図形などがあります。

「水」は英語の「S」に似たような形で刺繍されます。菱形は「土」を意味しています。

Berehyniaと言う女神を表したものもあります。語源は「土」で、生物を守る「土の女神」です。

古代から崇拝されてきた神様で、刺繍だけでなく、陶器などの小さな像も数多く残っています。

刺繍の模様では両手を挙げた女性の形が見受けられます。絵が単純化され、足をもった菱形の

ような図形になっている場合が多いです。命の木はもう一つの神話的なシンボルです。

この世とあの世をつなぐ木と信じられています。




1941年 南ウクライナの村のスナップ


アンティークウクライナリネンの魅力


ウクライナの民族衣裳ソロチカ(SOROCHKA)


ソロチカという名前の由来は、 ウクライナ語で「40」の数を表す「сорок (ソーロク)」から。

40とは糸の太さを表す番手のことで特に細い糸をつかっている高級な布という意味がありました。

ソロチカ(SOROCHKA)は主に女性の着る ウクライナ民族衣装シャツ(ブラウス・ドレス)を指します。

ソロチカの刺繍は 病気や悪霊などの「悪しきもの」から身を護るための 「魔除け」の意味があります。

その「悪しきもの」が入ってこないように、 袖、襟元、裾などの外界との境目には 念入りに刺繍が

ほどこされています。











うつくしいウクライナの刺繍たち


女性は、刺繍と同じく魔除けの意味でネックレスをする習慣があるため、

女性用のソロチカは、首もとの刺繍が控えめです。

刺繍の色と網目模様も意味を持っています。

かけらは悪の勢力から人々を保護し、富、健康と愛をもたらすための意味でした。

網目模様のデザインは幾何学的な植物や動物かたちのデザインになっています。

他にも・・・

両端の波打つようなギザギザは「ハーモニー」

その横を太く彩る芥子の実は「魔除け」

四角が5つ並んだモチーフは「太陽」

5つの点と5本の線のモチーフは「月」

うずまきのモチーフは「終わりのない形」

斜めの線のモチーフは「運を切り開く」

刺繍の方法は200種ほどあり、模様にいたっては数千あるといわれています。

ウクライナ刺繍の特長の1つが、刺繍生地の裏側もうつくしい、ということ。

表と裏が、写し鏡のようになるよう、針を進めます。

これは、単に裏から見たときのうつくしさだけでなく、生地の表と裏は心を表す、

という意味合いから、大切だと考えられています。






ウクライナリネンクロージングの装い方


ウクライナの民族衣裳の装飾品はティアラ、ペンダント、ブレスレット、イヤリングなどです。

人々は赤いビーズが病気の治療の効果がある、サンゴや琥珀のネックレスは 幸運と富を引起せると。

信じられています。手織りの太幅ベルトで服をしめたり、社会的な地位で装飾が変わりました。

ウクライナ人の伝統的な帽子はお守りとしても使われながら、地位や年齢の違いを表していました。









ウクライナ民族衣装の影響がトレンドにも


ヨーロッパのメゾンのコレクションでもウクライナのフォークロアの影響を感じます。


Valentino Spring&Summer 2015 Couture




Source Material :

Ivan Honchar Museum
http://rukotvory.com.ua
Mikhail Strutinsky Folk Museum in Kosiv, Ukraine.
S. H. Kolosa, I. V. Hurhula, 'Ukrajins'ke Narodne Mystetsvo - Vbrannia', Kyjiw [Kiev], 1961
https://23h.ro/
Credo - Mieszkania Ostróda: Strona główna
Tamara Nykolaieva, 'Ukrainian Costume: Hope for a Renaissance, Kyjiw {Kiev], 2005