DETAIL
ブランド:Magit
生産地:アメリカ
年代 :1950'S
コンディション : ★★★★
SIZE :ヨコ 25cm ・ タテ 12cm・ 底マチ 2.4cm
フレーム口内寸 16.3cm ・ バッグの深さ 11.5cm
素材 :サテンファブリック
重量 :158g
1950年代アメリカ製Magid(マジッド)ブラックサテンラインストーンクラスプクラッチバッグ
■ ニューヨークの夜を彩った「持ち歩ける輝き」
エレガンスが薫る、1950年代のニューヨーク。名門ブランド「
*Magid(マジッド)」が当時、世界中の職人に命じて作らせたのは、単なるバッグではなく『持ち歩ける夜の輝き』でした。漆黒のサテンが放つ控えめな光沢は、当時のレーヨン混サテン特有のもの。現代のポリエステルのような「テカリ」ではなく、光を静かに吸い込み、優しく拡散させるその質感は、弔事の席では故人への深い敬意を、慶事の場ではラインストーンの輝きとともに祝意を表します。
■ 意匠を凝らしたクラスプと、自社の誇り
バッグのアイコンとなるのは、煌びやかなラインストーンをあしらったクラスプ(留め具)。光を受けるたびに細やかに輝き、漆黒のボディとのコントラストが装いに華を添えます。内側には、羽を広げたような意匠の「Magid」のロゴ刻印。生産国が記されていないこの時期のものは、Magidがニューヨークの自社スタジオで、最も勢いがあった時代のプロダクトである証。自社の名前だけでその品質を保証していた、当時のブランドのプライドがそのシンプルな刻印に込められています。
■ 時代背景を感じさせる、美しいディテール
内側はブラックサテンの総裏仕上げ。芯入り差し込みポケット(ヨコ11.5cm・タテ6.4cm)に加え、当時の観劇チケットや切符を忍ばせたであろう「深さ2cmの浅いポケット」も備わっています。そんな小さなディテールに、かつてのレディたちの社交の風景が思い浮かびます。
■ コンディションについて
年代を経て愛されてきたヴィンテージですので、表面のサテンに目立たない小さな「あたり(押し跡)」が見られますが、その他内側のライニングやラインストーンに欠損はなく、80年近い歳月を考慮しても、非常に良好なコンディションを保っています。
■ 時を超えた「影の主役」
当時のサテンは、カクテルパーティーや夜のセレモニーにおいて「影の主役」でした。このバッグ一つに、世界中を旅した職人の技と、ミッドセンチュリーの華やかな記憶が閉じ込められています。
冠婚葬祭などのフォーマルな場はもちろん、あえてデニムなどのカジュアルな装いに合わせて、大人のリュクスなスタイルを楽しむのもヴィンテージならではの醍醐味です。
*Magid(マジッド)
Magidは、1940年代頃にニューヨークで設立されたバッグメーカーです。
その最大の特徴は、当店でも長年大切にご紹介している「Walborg(ウォルバーグ)」と同様、世界各地の優れた技術や希少な素材をニューヨークへ集約し、最先端のトレンドへと昇華させる卓越したプロデュース力にありました。
特に1950年代の黄金期、Magidが世界中の職人たちに命じて作らせたのは、単なるバッグではなく**『持ち歩ける夜の輝き』**でした。フランスやベルギー、イタリア、そして繊細な手仕事で名を馳せた日本の職人たちを起用。彼らによるプチポワン(刺繍)や複雑なビーズ細工のバッグは、当時、高級百貨店「ニーマン・マーカス」などで販売される、極めてハイクラスなアクセサリーとして羨望の的でした。また、素材へのこだわりもMagidの真骨頂です。当時のサテンは、現代のポリエステル素材とは一線を画す、重厚なレーヨンやシルク混が主流。光を柔らかく反射し、静かに吸い込むような質感は、カクテルパーティーや夜の式典において、持つ人を美しく引き立てる「影の主役」として愛されました。このバッグ一つには、世界を旅した職人たちの技と、ミッドセンチュリーの華やかな記憶が、今も大切に閉じ込められています。